

吉田光輝さんの講話は、家庭や事業、そして愛犬との別れを通して「ありがとう」という言葉の力に気づかされた体験でした。小さな一言が人間関係を変え、未来をひらく――そんな実感を共に考えたいと思います。
愛犬の別れが気づかせてくれたもの
吉田さんは50代を迎え、家族や事業を支える日々の中で、愛犬・姫との別れを経験されました。その出来事はご自身にとって「Xデー」と呼ぶほど大きな転機でした。喪失感の中で振り返ったのは、最も近くにいる妻や両親、社員への感謝を十分に伝えていなかったという事実でした。
「ありがとう」の実践がもたらす変化
そこから吉田さんが始められたのが、「一番近い人にありがとうを言う」実践でした。妻に声をかける前に車の中で「ありがとうございます」と唱えてから家に入る工夫や、社員や両親への感謝の言葉。たった10日ほどの実践で、妻の表情が穏やかになり、社員の協力的な姿勢が増えたと言います。日常の小さな言葉が、人間関係と空気を変えるのです。
経営者にとっての感謝の意味
倫理法人会の万人幸福の栞には「己を磨けば相手は改まる」とあります。経営者として成果を追う日々の中で、家族や社員への感謝が後回しになってしまうことは少なくありません。しかし、最も近い存在への「ありがとう」こそ、家庭経営も企業経営も好転させる原動力になると、吉田さんの体験は教えてくれます。
私の学びと気づき
私自身も「信成万事」の理念を掲げていますが、吉田さんの話を通じて、その実践はまず感謝の一言から始まると気づかされました。どんな戦略や努力よりも、「ありがとう」を素直に伝えることが未来をつくる力になる――これは経営者としても家庭人としても、最も大切な習慣だと思います。
読者への問いかけ
あなたは、最も身近な人に「ありがとう」を伝えていますか? その一言で、関係や未来が変わるかもしれません。
ありがとうの言葉は、心を開き、未来をひらく力を持っています。今日から一番近い人に、素直に「ありがとう」を伝えていきましょう。